うちのばあちゃん、大物アイナメをこう呼んでいた→『〇〇根魚』

Fishing-info

こんにちは、SHINです。

急に思い出したのでお話しします。

そういえばあの時、ばあちゃんは大物アイナメをこう呼んでました・・・

三千根魚さんぜんねう!』

10年以上前の記憶とともにお話しいたします。

10年以上前の釣りの思い出

それは、震災が起きる前、かれこれ10年以上前の冬のお話しです。

まだロックフィッシュゲームが流行り始めの頃、私は気仙沼で漁師をしているおんちゃん※1のところへ、アイナメ釣りに行きました。

※1 おんちゃん → 気仙沼では、親戚でも他人でも『おじさん』のことを『おんちゃん』と呼びます。

ルアーで釣るロックフィッシュゲームは、地元の漁師の間でも人気で、おんちゃんも仕事の合間によくやっていました。そんなおんちゃんは、アイナメがいる浅場のポイントを熟知しており、船酔いしやすい私のことも気にせず、大物を釣らせようとわざわざ小舟を出して海に出てくれました。甥っ子にゲロを吐かせてでも大物を釣らせたいという愛情があってこその行動だったなぁ~、と思うようにしています。今となっては懐かしい思い出です。

当時のタックルといえば、ロックフィッシュ専用ロッドがようやく出てきた頃で、まだバス用タックルを使っていた人もいました。特にりーつについては、ロックフィッシュ専用という物は無く、ドラグの強いリールであれば淡水用でも何でも使っていました。その中で私が愛用していたのは、シマノのスコーピオン アンタレス。ロックフィッシュ用として、とても人気がありました。

おんちゃんと一緒に乗りだす極寒の海の上、鏡のように輝くアンタレス。その凍てつくメタルボディは、手袋の上からでさえ体温を奪っていきました。しかし、大物アイナメを求める私は、それさえも忘れ一心不乱に竿を振っていたのです。

浅場の岩をかわしながら無言で操船していたおんちゃん。すると、急に口を開いてこう言いました。

『あそこの岩で おっきい根魚ネウが釣れるぞ!』

私はすかさずルアーを投入。波に流されやすい小舟がポイントに定位できる時間は短い。慎重かつ素早く根を探る。フロロ16ポンドの先にはナツメおもり7号とバークレイ パワーホッグ4インチ(チェリーキャンディーシード)。

すると・・・

ドン!

直接ロッドをたたかれたような強いアタリ。

迷わずフッキング!

ロッドがキレイに弧を描く。そして、小舟の上で一瞬バランスを崩しそうになるくらいの強い引き。

間違いなく大物です!

根に潜られないよう素早くラインを巻き、魚を引き寄せます。

すると、水面に現れたのは黒々とした太ったアイナメ。

おんちゃんがタモ入れしてくれたその魚は、50cmまではいかなかったものの、太くて重い大物のアイナメ。

ただただ、嬉しかったです。

当時、こんなに大きなアイナメを釣ったことがない私の心臓は、いつまでも鼓動を強く打ち続けていました。

釣りを終え、その日は気仙沼に泊まることになりました。いとこやおんちゃんの兄弟、みんなで囲むにぎやかな食卓、そこには耳の遠くなったばあちゃんもいました。私はクーラーボックスに入れた大物アイナメを誇らしげにばあちゃんに見せました。

すると、ばあちゃんは驚きました!

ばばば!

気仙沼のお年寄りは、このように驚きます。

以前、朝ドラでやっていましたが、岩手では『じぇじぇじぇ!』でしたっけ?

それは置いておいて、ばあちゃんは大物アイナメを見てこう言いました。

三千根魚さんぜんねう!』

は?

きょとんとしている私を見て、おんちゃんがこう言いました。

『大きい根魚のことをそう言うんだ』

なるほど、平成になってもこんな表現を使う人がいるんだなと思いました。

今となっては良い思い出です。

アイナメのいろいろな呼び方

三千根魚

『三千』とはとても多くのとても大きなという意味で使われるそうで、仏教用語のひとつです。

そして、私が今まで生きてきて、『三千根魚』という単語を使った人を見たのは、うちのばあちゃんただ一人です。

アイナメ

全国的に使われている名称

根魚ネウ

東北地方ではネウと呼びます。なまりが強いと『ネユ』という発音になる地域もあります。

◆アブラコ

北海道ではアブラコと呼ばれています。

◆ビール瓶サイズ

餌釣りが主流だったころは、よく大物アイナメをビール瓶サイズと呼んでおりました。

◆ゴーマル

50cmのアイナメのこと。

◆ロックフィッシュ

アイナメやソイなど、がん正体に生息する魚を総称してロックフィッシュと呼びます。

 

 

というわけで、今日のお話しはここまでとなります。

いや~、急に思い出したので記事にしてみました。

三千根魚なんて誰も言わないですよね。古き日本語って興味深いですね。

おじいちゃんおばあちゃんが近くにいる方は、いっぱいお話しを聞いてあげてくださいね。それから、みなさんも三千根魚という言葉をぜひ使ってみてください。

ではまた。

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